今になってわかること

最近、昔読んだことがある本を読み返した。「上杉鷹山」という本である。単行本では2冊の量で、私が就職したときに先輩から頂いた本だ。「なぜこの本なの?」と当時は思いながら、とりあえず読んでいた。簡単にあらすじを言うと、米沢藩の財政を立て直すため、前例にとらわれない改革を推し進め、頭の固い重臣たちとどのように向き合って、改革を進めるかという内容である。士農工商という身分制度がある当時としては、誰もが考えなかった、民主主義的な政策を推し進め、領民に対する「愛」が最も足りていなかったのだと説いた内容になっている。「愛」を取り入れた政策で借金まみれの米沢藩を財政が潤うまでに立て直した上杉鷹山。これは現在社会に置き換えると、上司と部下の関係にあたり、参考になる点が大いにある。この本を読んで、当時先輩が私にこの本を渡したことの意味が理解できた。それからは2度3度と読んでいる。今では読む都度、自身の捉え方に変化があると感じながら読むのが楽しみとなっている。

つい最近、また読み返したのだが、数年前に読んだときと私の受け止め方に明らかな違いを感じる。それだけ多感な毎日を過ごし、充実しているということかもしれないが、間違いなく言えるのは、自分は前に向いて進めているということだと思う。本当は本をくれた先輩に、「おかげ様で私はここまで成長しましたよ」と逢いに行きたいが、今となっては連絡先もわからない。心の中で「ありがとう」と言うしかない。

自身の周りにいる人は、本当に貴重な存在の人ばかりだと思う。日常生活の中では気づきにくいことではあるが、そういう気持ちを忘れずに、これからも人生の気づきを感じながら時間を重ねていきたい。