人として生まれてよかったこと

「人として生まれてよかった」など、そんなこと自体考えたこともなかったが、最近は歳を重ねたせいなのか、ふと思う時がある。それはふとした出来事で、過去を思い出すときである。

私は昔から旅行が好きで、中学生のときどうしても北海道に行ってみたいと思っていた。当時はいまのようにLCCもない中で、安さを選べば時間と体力が消耗するのが当たり前であった。わずか4万円で一週間の北海道旅行に行くと告げたとき、両親は何も言わずに旅立たせてくれたことと、10万円を予備で持って行きなさいと渡してくれた。両親が持たせてくれたお金には手を付けることはないと思っていたが、帰ってきたらすべてを使い切っていた。それでも両親は構わないとあっさり対応してくれた。今思い出しても、よくしてくれたと思う。当時の計画性の甘さなど、迷惑をかけてしまったが自分にとってはいい思い出になっている。

最近、また北海道に行こうかと思っている。そういえば中学生のときに尋ねた宿のお姉さんは、どうしてるかなーとか、どんな人生を歩んだのだろうなど、他人事とはいえ、何かの縁あって出会った人、少し考え深いものがある。そんなことを布団で考えていると、昨晩はあまり眠れなかった。その人とはもう出会うことがないだろうけど、話すことができたら楽しいだろうな。

人ってこんなことを考えながら感じながら、歳を重ねることができる生き物なのだと思うと、本当に幸せだと感じる。