常に相対するもの

昨日は車の車検期日が近づいたため、車を車検場へ持ち込んできた。ご存知だと思うが、ユーザーが自ら整備して持ち込むユーザー車検と呼ばれる制度がある。最大のメリットは格安で済ますことができるという点。整備会社へ頼むと、まだ交換が必要ないパーツまで交換される場合もあり、結果的に高額になってしまう。その点、ユーザー車検の場合は自らが判断し交換の要否を決めることができる。勿論、判断のための知識が必要となるが、最近の車はほとんどパーツ交換が必要無いほど、品質が向上している。その背景もあり、ユーザー車検が認められた形だ。私はこれまでユーザー車検で6回程受検し、問題なく合格している。

しかし今回は少し自身を戒めなければならないと感じたユーザー車検であった。

これまで何度も経験しているので、自分の中でも少しルーティンになっていた。整備したという証になる点検記録簿というものがあるのだが、ユーザー車検の場合は自分で作成することになる。あらゆる点検項目に異常の有無を書き込んでいくが、参考程度の資料で詳しくは見ないだろうといういい加減な気持ちが芽生えてしまい、チェックしなかった項目があった。

当日受付に持っていくと、担当者から全ての項目にチェックが入っていないがどうなっているか尋ねられた。咄嗟に記入漏れですと答えたため、すぐに修正して持ってくるように言われた。全て私が悪い。いい加減な気持ちで車検に合格させることだけを企んだ結果だ。修正して再度提出すると、全ての項目を確認し、それでもまだ私が記入を漏らした項目に対しては、口頭で質問され、代理で記入してくれた。全ての確認が終わると、オッケー!と大きな声で担当者は言った。その言葉は私にとって大きな安堵感と反省を与えるような言葉であった。

その後、車の検査を受け、無事新しい車検証を受け取ることができた。しかしいつもとは違い、申し訳ない気持ちいっぱいで受け取った。

ユーザー車検は規制の緩和とも取れる措置だが、規制が緩む分、責任はユーザーが持たなければならない。できるようになるということは素晴らしいことではあるが、同時に個人への責任が伴う。つまり権利と義務は常に相対するものということだ。以前から比べると、様々な面で規制の緩和が進んでいるが、規制緩和の本当の意味は、自己責任に尽きると思う。普段意識しないことを、こんなときだからこそ意識して欲しい、窓口担当者から警鐘を鳴らされたのだと感じた。権利を主張するなら義務を果たすということを忘れないよう、次回の車検時には自信を持って受検できるようにしたい。